予測と実測の誤差が30μmだった事例も! 出光のCAE支援の強み

2026年07月29日

コラム

>>前回①

出光のCAE支援の強みは、1980年代のCAE黎明期から培ってきた技術とノウハウの蓄積、そして材料メーカーならではの社内部署連動によるトータルソリューションにあります。

材料開発部署と密に連携し、複雑な材料特性をシミュレーションパラメータへと正確に落とし込むことで、ヒートショック解析や反り解析などを通じて、お客さまの設計・製造課題に対する的確な提案を行っています。

高電圧パーツの解析例

さらに、評価・分析部署とも連動し、実験値や観察結果とCAEを突合せることで、更なる精度向上を図りながら、課題解決に向けてお客様に伴走します。特定の条件下では、反りの予測と実測の誤差が0.03mmに収まった事例もありました。

基板表面実装コネクターの例:リフロー端子の平面度の予測を高精度に

また、お客様の企画・設計構想の段階で、簡易なCADのデータやスケッチ図があれば、金型内に充填可能か、反らないか、強度要件を満たせそうかといった設計判断指標をクイックに診断し、レポートすることが可能です。これにより、金型起工後の予期せぬ不具合や手戻りを抑え、開発期間の短縮とコストダウンにつなげられます。

固体粘弾性などポリマー特有の性質を考慮し、製品組み立て後のサーマルショックによる応力の経時変化や、クラックの発生リスクを検証したりもできます。

 加えて、機械学習を活用することで、膨大な計算パターンの中から実用的な条件を効率よく導き出しています。これにより、多様な設計制約に対しても、金型設計や成形条件の検討をスムーズに支援できる体制を整えています。

お客さまの声


自動車部品や電子機器などの製品メーカーからは、「SPSを用いた際の成形性や強度を、実機を作る前に確認・最適化したい」という相談をよくお受けします。

お客さまからは、実際に、「バーチャル上で環境負荷試験や設計のスクリーニングが行えるため、金型修正にかかる工数やコストを削減できた」「実用性が高く、設計現場で有用なサービスである」といった評価をいただいています。

また、「解析に入力する材料特性の正確性が結果を左右するため、樹脂に精通した材料メーカーからの直接的なサポートは心強い」といった反響もあり、データ提供に加えた伴走型の技術支援を評価していただきました。

「迅速な対応と専門的な知見により、安心感がある」という声もいただいています。

   CAEチームの樋渡です!

私たちCAEチームは、お客さまから技術相談をいただいた際、「次は一体どんな製品で、どんな課題が待っているのか」と、好奇心と緊張が入り混じった気持ちで臨んでいます。

樹脂材料を軸に、世の中の様々な製品開発に携われることがこの仕事の醍醐味ですね。お客さまが量産間近のトラブルで相談されるケースも少なくなく、そのときはお客さま企業の一員になったつもりで奮闘します。「解決できなければ量産できない」というプレッシャーと、時間制約の中、チームメンバー一丸となり、阿吽の呼吸でいつも乗り切っています!

今後はCAEを起点に周辺のデジタルエンジニアリングを強化しながら、お客さまにより伴走できるチームを目指したいと考えています。また、樹脂種にこだわらず、広くお客さまの製品開発のお困りごとへアプローチできるように、技術強化やサービス拡充を図りたいと考えています。



【CAEチームよりご案内】 

⁠①無料CAEクイック診断 

⁠CAEチームが提供する射出成形の簡易シミュレーションです。ご検討中の樹脂製品について、SPSが問題なく金型内へ充填されるか、取出し後に大きく反らないかなどを、まずは簡易CAEで診断してレポートします。
⁠本サービスは無償でご利用いただけます。

⁠CAEクイック診断やCAEチームについてのお問い合わせは、以下からお願いします。



⁠⁠②SPS×CAE事例集 
CAEチームの解析レパートリーを示す事例集です。以下よりぜひダウンロードしてください。


プロフィール

小林 由美(こばやし・ゆみ)
⁠ライター、編集者。町工場でのトレースや設計補助、メーカーでの設計製造現場での実務を経験。後、大手メディアの編集記者として約12年間、技術解説記事の企画や執筆の他、広告企画および制作、イベント企画など、幅広く携わる。2020年5月に個人事業 facetとして独立。