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地獄のプラモ「おにぎりプラモデル」を握ってみた:SPSプラモ部

2025年05月20日

コラム

読者の皆さまこんにちは。編集担当の小林です。突然ですが皆さん、おにぎりはお好きですか? 私は、「好きだけど、毎日だけどちょっと飽きるかな?」と思います。好きな具材は明太子です。

小林のおにぎりの思い出は、昔々に参加していたガールスカウトです。学校のない土日を使って、皆でキャンプやハイキングに行ったり、募金活動や地域イベントのお手伝いなどをしていました。

スカウト活動では「スカウト弁当」を持参するのですが、「ラップにくるんだおにぎりを2個だけ」というルールがありました。昔はその理由が、あまりよく分かっていなかった(深く考えていなかった)のですが、野外のアクティビティが多いスカウト活動で、「いつでもどこでも食べられるし、かさばらない(食べた後も)」ということで便利だかららしいですね。

おにぎりプラモデル(スタジオシュウトウ)

さて、皆さんはおにぎりのプラモデルがあるのをご存じですか? 少し前に、SNSで「地獄のプラモ」として大バズりしていました。このプラモ、なかなか頭がおかしい仕様なのです(誉め言葉)。

今回は、このサイトを一緒に運営している出光興産の森川さんと、おにぎりプラモづくりに挑戦しました。



お仕事モード森川さん。




おにぎりプラモ、開梱の儀

ひとまず、おにぎりプラモの箱を開梱します。説明書がありません。何をどうしたらいいのか、よく分かりません。


米1456粒(PS製)が、お行儀よくたくさんランナーに収まってます。



とりあえず米粒たちをランナーから取っていくことにしました。ニッパーを使わなくても、手で取れました。炊いたお米が再現されているので、生米の2倍くらいの大きさです。比べてみると、結構リアルです。⁠さあ、どちらが本物でしょうか! 互い違いに並べています。



海苔(PVC製)は、おにぎりにくっ付いて、黒くしんなりした状態が再現されているようです。

左が本物、右が部品の海苔

梅干し(PS製)は、色合いがリアル。少し小ぶりのようです。同じくらいの大きさの梅干しが、近所に売っていませんでした……。

半分に割られた状態でランナーに収まっています。

左が部品の梅干し、右が本物。



森川さんはプラモ好き

森川さんは、プラモデルが趣味。以前登壇していたSPSのウェビナーのアイスブレークトークで紹介していました。「自分の部屋が、プラモで埋め尽くされている」(!)とのことで、その腕前もお墨付き。


「1456つの米粒のカットがとにかく大変だった」と森川さん。一列づつランナーをカットして、指で回してカット​していったそうです。


次の難所は、米粒をいかにまとめておにぎりにするか。海苔で三角の型を作って、米粒を入れていく方法にしたとのことでした。ちなみに使用した接着剤は「タミヤセメント 流し込みタイプ」とのこと。





「プラモは作ってもらいたい派(キリッ)」の小林


森川さんがチャレンジしている間に、小林もトライします。プラモデルをきちんと組み立てるのは、小学生以来です。ずいぶん前に、取材で静岡のガンプラ工場にお邪魔した時に買ってきたガンプラ(HG)は組み立てることなく押し入れに……。

⁠パッケージの表には「握ってください」って書いてあるのですが、本当に何をどうしたらいいのかよく分からないので、最初は素直に、プラモらしく「セメダイン プラモデル用」を米粒にちまちま塗って、地道に張り付けていきます。

そうしているうちになんとなくご飯の塊ができてきたのですが、一体いつ、おにぎり程度のサイズになるのか、気が遠くなる思いでした。


うっかりこぼしたご飯のような何か(右)


小さな塊になってきたところで、セメダインでべたべたにして、米をまぶし、ぎゅっぎゅと握ってみました。思ったよりもいい感じで握れました。



ある程度の大きさになったところで、面倒くさくなって、セメダインをどばどばかけながら、まさにおにぎりライクに握っていきます。しかし強く握り過ぎると、小さなかたまりがぼろっと取れて、非常にイライラします。プラモデルを製作している感じがあんまりしません。何だろうか。

とりあえず私の手は乾いたセメダインでしおしおになりました……。


このタイミングで、梅干しを半ば強引にねじ込みます。


おにぎりの大きさに近くなってきたところで海苔を張り、三角っぽく成形。セメダインを流し込みます。プラモデル用セメダインはPS用なので、米の塊(PS)に海苔(PVC:塩ビ)がうまくつかないので、「スーパーX ゴールド」(アクリル変性シリコーンポリマー)を使いました。


絵面にやばみが。


結構リアルにできました


実際に出来てきたおにぎりは、こちらです。米粒がリアルなこともあり、あまりきれいな形にならないところも含めて、リアルです。

森川さんのおにぎり:製作時間は約1時間。「パパの握り飯」感ある。

「しっかりとした三角形にはなっていませんが、おにぎりのようにはなりました。(対象年齢は15歳以上ですが)大人でも結構難しいかもしれません」(森川さん)


小林のおにぎり(写真の左。右は本物のおにぎりです):製作時間は約3時間。

小林は、「スカウト弁当作ろう!」と意気込みつつのチャレンジだったわけですが、作業がめんどくさいので、1つで製作を断念しました。ガンプラもほったらかしなわけだし、あまりに根気がなさすぎです。ガールスカウトで何を教わったんだろうね。


ラップにくるんでみました。

 

おにぎりプラモはそれほど地獄じゃなかった?

「地獄のプラモ」との評判だった「おにぎりプラモデル」でしたが、確かに、普通のプラモとも違う、独特な感じの難しさはあったのですが、思ったよりは地獄ではなかったように思います。

実は、おにぎりプラモ以前に、お寿司プラモがあって、出た当時、やはりSNSで話題になっていたのです。お寿司のパワーアップ版が今回のおにぎりということでして……そう、お米粒の数が増えているのです。

お米粒がどうしてこの数になったのか、成形はどうしているのか、いろいろ気になりますね。

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